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ゲームアプリマーケターが計測するべき16の指標

執筆者 Igal Frid
ゲームアプリのマーケティング指標

モバイルゲームのマーケターの毎日は、「計測の毎日」と言っても良いかもしれません。そして、eCPI、ARPU、DAUといった3〜5文字のアルファベットで溢れています。

ただし、すべての指標が同等であるわけではありません。

さまざまな指標から複数を慎重に選び、適切に組み合わせることによって、重要なマーケティング判断を下す根拠となるデータを得ることができるようになります。

KPIの選定に失敗しないために、ユーザージャーニー全体を評価する16の指標について説明します。

AppsFlyerが作成したゲームアプリ計測のためのKPI一覧表では、次のような内容がまとめられています。

  • 計測するKPI(このブログで説明します!)
  • 設定すべきアプリ内イベント
  • 利用するメディアソースの選択
  • クリエイティブのバリエーション
  • 推奨セグメント

獲得の指標

モバイルマーケティングの最初のハードルはインストールの促進です。世界には500万以上のアプリがあり、1ドルでも無駄にはできません。特にゲームは、アプリ経済の推進力であり、2019年の非オーガニックインストールの35%は、ゲームアプリのインストールです。

業界でトップに立つために重要なことは、広告費の効果を正しく理解し、ユーザーあたりの広告費を低減してROIを改善することです。そこで役に立つのが、次のKPIです。

 

eCPM(Effective Cost Per Mille)

定義

1,000インプレッション(Mille)ごとに生成される収益。広告から得られた総収入をインプレッションの総数で割り1,000を掛けた値。

eCPM = ( [広告から得られた総収益] / [インプレッション総数] ) x 1,000

指標の見方

eCPMとは、トラフィックの価値の評価、CPMの決定において基本となる値。CPMは、広告主が1,000インプレッションあたりに支払いたい料金。eCPMは、1,000インプレッションあたりにパブリッシャーが得る報酬。

CPI(Cost Per Install)

定義

1件の新規インストールの生成にかかるコスト。

指標の見方

CPIは、1人の新規ユーザーの獲得の価格設定の基準に利用されます。地理、プラットフォーム、デバイスなど、多くの因子から影響を及ぼされます。

CPI and IPM in mobile gaming marketing

IPM(Install Per Mille)

定義

1,000インプレッション(Mille)ごとに生成されるインストール数。IPMは、インストール総数をインプレッション総数で割り、1,000を掛けた値。

IPM = ( [インストール総数] / [インプレッション総数] )x 1,000

指標の見方

IPMは、キャンペーンのパフォーマンスの評価に役立つ指標。 IPMが高いほど、キャンペーンの効果が高いと言えます。IPMが低い場合は、クリエイティブによるユーザーエンゲージメントが低いことを意味している可能性があり、ターゲティングの最適化、あるいはクリエイティブ自体の変更を検討した方が良い場合があります(IPMとコンバージョン率の最適化についてはこちらを参照)。

オーガニックコンバージョン率

定義

費用を必要としないチャネル(オーガニック検索、ソーシャルメディア、報道)により得られたコンバージョンのパーセンテージ。

指標の見方

オーガニックコンバージョン率は費用をかけずアプリがどれだけ拡散できるかを見ることができる指標です。費用なしでの新規ユーザーを獲得する可能性についても知ることができます。

K係数

定義

K係数は、有料のユーザー獲得キャンペーンの結果、どれだけ多くのオーガニックユーザーを獲得できるかを示す値です。例:マルチプレイヤーオプションのあるゲームで、あるユーザーが3人の友人を招待したことで、その友人がアプリをインストールした場合、アプリは3人の新規ユーザーを「無料」で獲得したことになります。

K = [各ユーザーが送信した招待数] / [各招待のコンバージョン率]

指標の見方

K係数が高いほど、アプリのバイラリティが高く、1人あたりの平均ユーザー獲得費の削減が可能であること示します。たとえば、3ドルのコストを要した1回のインストールが、さらに2回のオーガニックインストールにつながった場合に、各インストールに要したコストは1ドルになります(オーガニック乗数についてはこちら(英語)を参照)。

使用量とエンゲージメントの指標

リテンション率、DAU、離脱率は、ユーザーによるアプリの使用方法、頻度、使用時間、使用時期を見るのに役立ちます。これらの指標は、適切なユーザーを獲得できているかを示し、セグメンテーションの不備、特定のレベルの難易度、機能性の問題を特定するのに役立ちます。

ベンチマークを設定し長期的に数値を見ていくことで、セグメンテーション戦略とマネタイゼーション戦略を強化し、アプリを利用し続けるロイヤルユーザーベースを構築することができます。

リテンション率

定義

初めてのインストールの後、一定の期間中(1、3、7、14、30日目)にアプリに戻ってくるプレイヤーのパーセンテージ。

指標の見方

リテンション率は、アプリの経時的なパフォーマンス評価において重要な指標です。高いリテンション率は、ユーザーにとって繰り返し利用する価値があることを示しています。マネタイゼーションの基準および予測モデルにおける重要因子です。

リテンションは、ユーザーの質を評価する上で、もう1つの重要な指標です。ユーザー獲得戦略を作成し、利用する複数のメディアソースの予算配分の計画に役立ちます。

AとBの2つのメディアソースがあるとします。それぞれのメディアソースから獲得したユーザーのキャンペーン14日目のリテンション率は、Aが15%で、Bが10%でした。スキルの高いモバイルマーケターであれば、すぐにAの予算を増やし、Bの予算を減らします。リテンション率が高いほど、ユーザーの質が高く、時間の経過とともに収益も増加することを示します。

離脱/アンインストール率

定義

インストール後、一定の期間中にユーザーがアプリをアンインストールする率。

指標の見方

モバイルアプリ業界でアンインストール率が最も高いのはゲームです。アンインストール率について詳細に分析することで、セグメンテーションの不備やゲームの難度など、アプリの削除につながる要因の究明と、獲得したユーザーが離脱することによる損失の算出が可能になります。

特定のレベルまたはプロモーションの後のアンインストール率が高い場合は、ゲームフローに問題がある可能性があります。

DAU(Daily Active Users)

定義

1日に1回以上アプリを使用する個別のユーザー数(例:1日に3回ゲームを起動する個別ユーザーは、1日あたり1人のアクティブユーザーとしてカウント)。

指標の見方

DAUは、ゲームのインストール後、毎日プレイしたユーザー数を示す値です。エンゲージメントとリテンションを増やした場合に見込まれるゲームの可能性の評価に役立ちます。

DAU数をコホート分析することで、ゲーム内の特定の新機能の成功度合い、またはアプリストアでのゲーム紹介で取り上げる機能の効果を評価できます。

MAU(Monthly Active Users)

定義

30日間でアプリを利用した個別のユーザー数(例:30日間のうちに、ゲームを利用した日数が5日だったユーザーは、1ヶ月あたりの1人のアクティブユーザーとしてカウント)。

指標の見方

MAUは、ユーザーベースの大きさを示し、そのユーザーベースについてDAUよりも広い視点を提供します。ユーザーベースの成長評価だけでなく、重要な品質KPIである定着度の計算にも使用されます。

定着度

定義

ユーザーが30日間のうちにアプリにアクセスした日数。定着度は、DAUをMAUで割り、30を掛けることで計算できます。

指標の見方

K係数が高いほど、アプリのバイラリティが高く、1人あたりの平均ユーザー獲得費の削減が可能であること示します。たとえば、3ドルのコストを要した1回のインストールが、さらに2回のオーガニックインストールにつながった場合に、各インストールに要したコストは1ドルになります(オーガニック乗数についてはこちら(英語)を参照)。

使用量とエンゲージメントの指標

リテンション率、DAU、離脱率は、ユーザーによるアプリの使用方法、頻度、使用時間、使用時期を見るのに役立ちます。これらの指標は、適切なユーザーを獲得できているかを示し、セグメンテーションの不備、特定のレベルの難易度、機能性の問題を特定するのに役立ちます。

ベンチマークを設定し長期的に数値を見ていくことで、セグメンテーション戦略とマネタイゼーション戦略を強化し、アプリを利用し続けるロイヤルユーザーベースを構築することができます。

リテンション率

定義

初めてのインストールの後、一定の期間中(1、3、7、14、30日目)にアプリに戻ってくるプレイヤーのパーセンテージ。

指標の見方

リテンション率は、アプリの経時的なパフォーマンス評価において重要な指標です。高いリテンション率は、ユーザーにとって繰り返し利用する価値があることを示しています。マネタイゼーションの基準および予測モデルにおける重要因子です。

リテンションは、ユーザーの質を評価する上で、もう1つの重要な指標です。ユーザー獲得戦略を作成し、利用する複数のメディアソースの予算配分の計画に役立ちます。

AとBの2つのメディアソースがあるとします。それぞれのメディアソースから獲得したユーザーのキャンペーン14日目のリテンション率は、Aが15%で、Bが10%でした。スキルの高いモバイルマーケターであれば、すぐにAの予算を増やし、Bの予算を減らします。リテンション率が高いほど、ユーザーの質が高く、時間の経過とともに収益も増加することを示します。

 

離脱/アンインストール率

定義

インストール後、一定の期間中にユーザーがアプリをアンインストールする率。

指標の見方

モバイルアプリ業界でアンインストール率が最も高いのはゲームです。アンインストール率について詳細に分析することで、セグメンテーションの不備やゲームの難度など、アプリの削除につながる要因の究明と、獲得したユーザーが離脱することによる損失の算出が可能になります。

特定のレベルまたはプロモーションの後のアンインストール率が高い場合は、ゲームフローに問題がある可能性があります。

DAU(Daily Active Users)

定義

1日に1回以上アプリを使用する個別のユーザー数(例:1日に3回ゲームを起動する個別ユーザーは、1日あたり1人のアクティブユーザーとしてカウント)。

指標の見方

DAUは、ゲームのインストール後、毎日プレイしたユーザー数を示す値です。エンゲージメントとリテンションを増やした場合に見込まれるゲームの可能性の評価に役立ちます。

DAU数をコホート分析することで、ゲーム内の特定の新機能の成功度合い、またはアプリストアでのゲーム紹介で取り上げる機能の効果を評価できます。

MAU(Monthly Active Users)

定義

30日間でアプリを利用した個別のユーザー数(例:30日間のうちに、ゲームを利用した日数が5日だったユーザーは、1ヶ月あたりの1人のアクティブユーザーとしてカウント)。

指標の見方

MAUは、ユーザーベースの大きさを示し、そのユーザーベースについてDAUよりも広い視点を提供します。ユーザーベースの成長評価だけでなく、重要な品質KPIである定着度の計算にも使用されます。

定着度

定義

ユーザーが30日間のうちにアプリにアクセスした日数。定着度は、DAUをMAUで割り、30を掛けることで計算できます。

定着度 = ( [DAU] / [MAU] ) x 30

指標の見方

定着度は、ユーザーがどの程度繰り返しゲームを利用し、ユーザーにとってどの程度ゲームが重要かを示す指標です。高い定着度は、ユーザーが利用したいと思う頻度を高くさせるような魅力がゲームにあることを示しています。

マネタイゼーション指標

適切なユーザーをターゲティングして、アプリフローの問題点も特定し、安価なユーザー獲得方法も見つけたら、もう仕事は終わりでしょうか?そんなことはありません。

収益を最大化することが、高いアンインストール率に悩む業界で長く生きていくための鍵になります。非オーガニックゲームユーザーを獲得して3か月経っても損益分岐点に到達できないことをご存知ですか? ゲームアプリにもよりますが、多くの場合到達には6ヶ月から9ヶ月かかります。

プラスのROIを維持するのに役立つKPIについて詳しく見ていきましょう。

ARPU(Average Revenue Per User)

定義

ユーザーあたりの平均収益。ある一定期間のコホートにおいて、収益総額をユーザー総数で割った値(例:30日目のARPUとは、インストール後30日間で、1人のユーザーにより生成された平均の収益)。

ARPU(ユーザーあたりの平均収益)は、一定期間のユーザーの価値をモニタリングし、質を評価し、ゲームのさまざまなレベルでのパフォーマンスを判断するのに使用される基本的なKPIです。

ARPU = [総収益] / [コホートのユーザー総数]

指標の見方

ARPUは、プレイヤーの価値の評価およびユーザー獲得の予算計画に使用されます。ARPUには、購入、広告、サブスクリプション、アプリに対し支払われた料金など、アプリ内での収益を生成する全てのイベントが含まれます。

ARPPU(Average Revenue Per Paying User)

定義

有料ユーザーあたりの平均収益。ゲームで購入を行ったプレイヤーについてのみ計測した値。収益の総額を、収益を生成したユーザーの総数で割った値。

ARPPU = [総収益] / [収益を生成しているユーザー総数]

指標の見方

ARPPUは、既存のIAP(アプリ内購入)イベントの効率性、およびゲームフローに導入された新規IAPイベントの効果、その他のイベントによるIAP収益の効果の評価に使用されます(例:支払うよりも広告を見ることを選ぶオプションなど)。

LTV(Lifetime Value)

定義

顧客生涯価値。1人のユーザーがゲームをプレイする全ての時間において生成する収益のこと。エンゲージメントの日数に1日あたりの平均支出を掛けて算出されます。

LTV = [エンゲージメントのある日数] x [1日あたりの平均支出]

指標の見方

LTVは(ARPUとあわせて)、総収益およびゲームまたはユーザーの価値の評価に役立ちます。[LTV] > [コスト] の条件のもと、ユーザー獲得費に投じる額の評価に最も影響する指標です。

初回購入までの時間

定義

ゲームをインストールしてから、ユーザーが最初のアプリ内購入を行うまでにかかる時間。

指標の見方

初回購入までの時間は、ゲームフローでのIAPのプレースメントとタイミングの設定に役立つ指標です。パフォーマンス向上の手段としてアプリ内広告(IAA)を使用するか、使用するならいつ使用するかを検討するのにも役立ちます。IAPのプレースメントとタイミングの計画では、購入オプションの表示をゲームのいつ、どこにするかを決定します。場合によっては、他のマネタイゼーションモデル(つまりゲーム内広告)がパフォーマンスを向上させることもあります。

有料ユーザーの割合

定義

アプリのインストール後、一定の期間内にアプリ内購入を行ったユーザーの割合。

指標の見方

質の高いユーザーを生み出すメディアソースの評価と、マネタイゼーションモデルのパフォーマンスの計測に役立つ指標。

ROAS(広告費用対効果)

定義

広告費回収率。広告費に対し得られた効果、つまり利益性を評価する指標。一定の期間において、費やしたマーケティング費用を、ユーザーによって生成された収益で割って算出(例:7日目のROASが50%の場合、ユーザー獲得にかかった費用の50%の収益がプレイヤーにより生成された)。

ROAS = [総マーケティング費] / [一定の期間で生ユーザーによって生成された収益]

指標の見方

ROASは、ユーザー獲得マネージャーの評価基準となる最も重要な利益指標です。

良くも悪くも、現在のゲームマーケティングでは、ユーザー獲得に多額の予算を費やす以外に選択肢はありません。収益とROASを常に比較することで、キャンペーンのパフォーマンスと獲得したユーザーの質をより適切に評価できます。

成功の計測

計測できるKPIは多くありますが、このブログで紹介した16のKPIは、ゲームアプリのライフサイクル全体を分析するために不可欠です。

とはいえ、マーケターによってニーズは異なります。アプリが分類されるサブカテゴリとアプリ自体の性質に応じて、計測項目の増減が必要になる場合があります。

とにかく、次の2つの点に注意してください。

  • インストール数は氷山の一角にすぎない。アプリを成功させるには、水面下に目を向けなければならない。
  • 複雑にしすぎない。ユーザーセグメント全体で時間をかけてデータを計測する場合は、少ないほど効果的。

このブログの内容よりも、自分のデータを全体的に見ることが重要です。データからストーリーが読み取れますか?傾向を見出すことができますか?ユーザーのすべてのアクションが、マーケターが計測すべきものを示しています。これは、現在何が重要で、明日は何が重要になるかを示す最良の指標になるはずです。

ゲームアプリ計測のためのチートシートはこちらからご覧いただけます。

Igal rid

Igal FridはAppsFlyerのモバイルインサイトスペシャリストです。デジタル広告のリーダーであるironSourceとUniversal McCannで半世紀にわたり、ブランド広告、成長戦略、モバイルゲームエコシステムを中心に経験を積んでいます。イガルは、データ、トレンド、グラフに情熱を注いでいますが、彼のお気に入りの質問は、(あらゆるテーマにおいて)"Why? "です。LinkedInまたはTwitterで彼をフォローすることができます。
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