アプリユーザーを増やすため、Web広告の流入、動線分析で最適運用

AppsFlyer Paidy様 導入事例

約70万

「ペイディ」加盟店数

43%

AppsFlyer「スマートバナー」導入による成長率

背景

BNPL(Buy Now, Pay Later)といわれるあと払いサービスが注目されています。「ペイディ」は、2014年に提供を開始した日本発のあと払い決済サービスで、同カテゴリーのリーディングサービスです。運営会社のPaidyは2008年日本で創業、2021年にデジタル決済の分野で世界的企業であるペイパルグループの一員となりました。

同社シニアマーケティングマネジャーのサイモン・シエ氏は次のように語ります。「ペイディのミッションは『お買いものに“めんどくさい”はいらない。』です。携帯電話番号とメールアドレスさえあれば、瞬時にあと払いができるサービスを提供しています。事前のクレジットカード登録などの面倒な手続きは不要です」

「ペイディ」のサービスはWebサイトおよびスマートフォンアプリで提供され、AmazonやQoo10といった大手ECサイトなど、約70万の加盟店で利用できます。ペイディは基本サービスとして翌月一括あと払いを提供するほか、2020年10月から開始した、手数料無料の3回分割払いのサービス「3回あと払い」が人気を集め、利用者が拡大しています。

課題

ペイディは、ネットショッピングのWebサイトの中で利用することができますが、同社が提供する「ペイディアプリ」を使えば、コンビニでバーコードを見せるだけで支払うことができる機能や、ペイディで人気の商品を知ることもできます。さらに、アプリから本人確認を実施して「ペイディプラス」に無料アップグレードすれば、使いすぎを防ぐ利用上限額の設定に加え、人気の3回あと払い、VISAマークのあるオンライン加盟店、デジタルウォレット、QR決済のお支払いにペイディを利用できる「ペイディカード」などの便利な機能が利用できます。

Paidyでは、このペイディアプリの利用をさらに増やしていきたいと考えていました。サイモン氏は「便利な機能があるアプリですが、ペイディをご利用いただいているお客さまの中で、まだアプリの存在を知らない方がいらっしゃいます。その方にも、ぜひアプリを使っていただきたいと模索していました」と語ります。

ペイディは、ECサイトの決済画面からそのまま利用することができるため、アプリをインストールしなくても手軽に使うことができます。この便利さが逆に、アプリの利用促進を遅らせていました。Webユーザーに対して、いかにアプリの魅力を伝え、利用してもらえるかが課題となっていました。

そこでPaidyでは、AppsFlyerの機能をフル活用し、アプリのダウンロードへの誘導を強化することを決めます。

効果

同社では、すでに2020年10月からWeb広告の計測用としてAppsFlyerを利用。その後、2021年に開始した3回あと払いなどでアプリの利用が高まったことを受け、アプリのダウンロードを促すWeb広告の展開を本格的に開始しました。

「アプリのダウンロードを目的にしたキャンペーンを開始する段階で、精緻な効果測定をしていきたいと考えました。そのタイミングで、AppsFlyerから『スマートバナー』を紹介されました。これを使えば、WebからのアプリダウンロードのCVRを増やせることができるとわかり、導入を決めました。また、弊社は顧客体験作りを非常に重視していますが、スマートバナーはお客様にストレスを与えない形でスマートにアプリを紹介できるソリューションであることのも導入のポイントでした。」

アプリのダウンロードを促すWeb広告は、主要なSNS内をはじめ、Apple、Googleのアプリストア内の検索広告などへ出稿しています。また、Web版のペイディを利用しているユーザーに向けても、アプリのメリットを知らせるスマートバナーを表示しています。Paidyではそれぞれの広告からの流入を週次で集計し、分析することで広告予算の最適化を図っています。

「さまざまな流入経路を評価したところ、Web版ペイディのログインページや、支払い明細確認のページなどに表示している広告から、アプリダウンロードへの流入が非常に多いことがわかりました。またAppsFlyerの『OneLink』という機能を使うと、広告の訴求内容の違いでダウンロード件数にどのような差が出るか、簡単なA/Bテストを行うこともできます。これらの機能を使って、出稿先と広告原稿のチューニングを繰り返しています」

効果はすぐに表れました。スマートバナーの導入翌月のWebサイトからのアプリダウンロードは、前月と比べて43%のアップとなりました。

「予想以上の効果でした。スマートバナーによって、Webユーザーに対してアプリのメリットを正しく伝えれば利用を促すことができることがわかりました。その後もA/Bテストを行うなど改善、最適化を進めており、さらによくなっています」

また、AppsFlyerのイベントデータ分析の機能を使い、広告配信の効果測定の深度も向上しました。従来の広告効果の成果地点は、アプリのインストールに設定していましたが、イベントの最適化を図ることで、ユーザーが実際にアプリを使って、決済に利用したことを計測できるようになったこともメリットの一つです。

これにより、本当にアプリを使っているユーザーの数、そしてそのユーザーがどこからペイディのアプリを知って、ダウンロードしたのかをたどることができるようになりました。「広告を配信した媒体ごとに、アプリ利用の成果を比較することができるようになりました。ビジネス成果に直結したKPIを設定することができるようになったため、クリエイティブの最適化や、媒体ごとの予算配分の効率化に役立っています」とサイモン氏は語ります。

効果測定と最適化だけでなく、AppsFlyerのダッシュボードを使って広告のシミュレーションも可能になりました。データドリブンなマーケティングが実現してきたことで、中長期の広告予算の確保や媒体選定も余裕をもって取り組むことができています。

今後

AppsFlyerによって、ユーザーのアプリダウンロードは確実に増加していますが、Paidyではさらに誘導の最適化を進めています。例えば、Webユーザー向けのQ&Aページにスマートバナーを設置することで、Webユーザーに直接アプリのメリットを訴求、ダウンロードにつなげる取り組みも成果を挙げています。

「1年前と比べて広告の運用効率は大きく改善していると思います。ですがAppsFlyerにはまだ当社が使っていない機能がいろいろとあります。もっと使いこなしてきたいと思います」とサイモン氏は語ります。

具体的には、イベントデータの活用を進める計画です。社内のデータと連携させて、自社のWebサイト内で見られているページに応じたクリエイティブの出し分けや、LTVの高いユーザーの獲得に向けた広告の最適化を進めていきます。「特に、Paidyに新しく追加された機能を周知するために、その利便性をどう伝えればいいのかを、AppsFlyerのテストと分析をもとに精度を上げて取り組んでいきたいと考えています」とサイモン氏は意欲を語りました。

お買いものは、お客さまの「今すぐ欲しい」や「こうなりたい」という夢をかなえるポジティブな行為です。Paidyはその夢をサポートするために、今後もアプリのサービスを充実させていきたいと考えています。そして、アプリの利用を促進するため、AppsFlyerの可視化と分析の機能は欠かせないツールです。

シニアマーケティングマネジャー サイモン・シエ(Simon Hsieh)氏

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