プロダクトの仕様だけではありません – MMP導入の際に考慮すべき5つの重要な要素
すべてのマーケティング担当者の一つのミッションは、貴重な広告費のすべてがどこに行き、それが収益にどのように影響するかを、明確かつ完全に、公平な形で把握することかと思います。これには、どのキャンペーンが機能している(または機能していない)か、どのチャネルが最も収益性が高いかを特定することも含まれるでしょう。
今の時代、データへのアクセスで難しいことではありません。大事なことはあなたがデータ基づいて良いアクションを取れるかどうかです。
インプットが正確であることがわかれば、アウトプットは有益な決定を下すのに役立ちます。そのためには、不正行為と闘い、マーケティング活動全体が可能な限り正確に計測されるようにすることが必要です。結局、ゴミのようなデータが入ると、そこから得られる結果もゴミになってしまいます。
そのためには適切なモバイル計測パートナー (MMP) を選択することが非常に重要です。
ユーザーセグメントの作成、ディープリンク、カスタムダッシュボード、レポートスケジュールなど、プロダクトの観点からMMPを使用する主な利点はごく広く知られてきていますが、決定を下す前に考慮すべき、それほど明白ではない事項もいくつかあります。
適切な質問をすることで、実用的で信頼できるデータ・インサイトの追求に役立つ最適なパートナーを特定できます。
1. そのモバイル計測パートナー (MMP) は、貴社と貴社のお客様のセキュリティとプライバシーの保護にどの程度力を入れていますか?
MMPを選択する際には、データセキュリティが非常に重要であり、近年のプライバシー重視の時代において、これは一切無視できない要素です。プライバシーの強化が進む世界において、特に世界中のユーザーがいるアプリの場合、複雑になりがちなデータ保護に関する課題を積極的に解決するのが理想的なMMPと言えます。
プライバシー保護において遵守しなければいけないのは、GDPR、米国のHIPAA法、カリフォルニア州 消費者プライバシー法(CCPA)のみではありません。
日本の改正個人情報保護法はもちろん、中国の個人情報保護法、ブラジルの一般データ保護法も、プライバシーを重視するMMPが注意しなければならない国際コンプライアンス法のほんの一部です。
MMPには最も貴重なデータが委ねられているため、侵害や潜在的な脆弱性がビジネスに影響を与えることは間違いありません。弁護士費用、高額な罰金、制裁措置、ユーザーの信頼の喪失はすべて、どんなに小さな事故でも高額な結果となります。
すべてのMMPがすべての安全基準に準拠しているわけではありません。これは、MMPを選択する際に考慮すべき点です。
悪質業者をプラットフォームから積極的に排除し、信頼できるデータパートナーを構築し続け、不正行為に真剣に取り組んでいるMMPを選定したいとお考えではないでしょうか。そのためには、積極的にグローバルな安全基準に準拠・認定されているMMPをお選びください。
2. プライバシー保護が確保された中で、お客様の成長をどのようにサポートできるでしょうか?
規模を保ったまま
MMPに関して言えば、規模は、正確な計測とより迅速なインサイトを提供する能力だけでなく、ユーザーのプライバシーを保護しながらそれを行うことにも直接関係しています。
ディープリンク、リアルタイムデータ、オムニチャネルのLTV計測などの一般的な機能は、規模やコンプライアンスとプライバシーを中核として構築されたソリューションなしでは実行が困難です。
この点は、広告主がキャッシュフローの流出のサイクルを防ぐために、複数のデータソースやソース間の不一致に対処する必要があるSKAdNetwork以降の時代にさらに重視されています。規模がなければ、MMPは顧客のプライバシーを保護しながら必要なツールやインサイトを提供することができず、逆もまた同様です。
つまり、規模が大きいほど、より速く、より正確で、プライバシーを保護するインサイトが得られます。
将来のMMPが扱うデータの規模を大まかに把握するには、MMPの市場シェア、アクティブなモバイルアプリ、過去の稼働時間、および計測された年間の広告費を特定します。
プライバシー保護ソリューション
データクリーンルーム(DCR)は、信頼できる複数のソースから集められた精査済みのファーストパーティデータの共有プールであり、個人を特定できる情報(PII)を提供せずに広告に使用できます。
DCRは、集約されたデータが自社のデータと安全に一致するように厳格な管理を行っています。「データのスイス」と呼ばれるクリーンルームも暗号化されており、ますます厳しくなる規制に準拠しています。
導入を検討しているMMPのデータクリーンルームソリューションを詳しく調べて、それが顧客のデータを保護しながらキャンペーンのパフォーマンスを最大化するのにどのように役立つかを調べて見てください。
3. ダウンタイムはどのくらいありますか?
ほとんどのマーケティング担当者は、いつでもさまざまなチャネルでさまざまなソースからキャンペーンを実施しています。MMPが繰り返し発生するシステム停止に悩まされている場合や、ピーク時に需要を満たすことができない場合は、少し想像してみてください。ほんの数分のダウンタイムでも、データに極めてコストのかかるギャップが生じることが考えられるはずです。
最近の調査によると、24時間のMMP データ障害による平均的なアプリの潜在的な収益損失は 約5,000万円(38万ドル)と推定されています。また、大規模なアプリに関しては、潜在的な損失は驚異的な約8,400万円(64万ドル)に上ります。
データ停止がビジネスにどの程度のコストをもたらすかについて詳しく知るには、このAWSとの共同レポートをご覧ください。
また、高額な広告購入に別れを告げるのを避けるため、稼働状況や履歴を透明性を持って共有してくれる、信頼性の高いMMPを必ず見つけてください。
4. どれだけ早くイノベーションを起こせるか
モバイルマーケティング担当者は、ほとんど毎日のように起こるこの激変をすでにご存知かと思います。モバイル環境は常に変化しています。 GDPR、CCPA、AppleのiOS 14以降、Facebookのユーザーレベルのデータ禁止など、近年、計測とマネタイズに影響を与えた変化はほんの一例です。
だからこそ、プライバシー保護技術を優先し、変化するデータ規制に対する迅速なソリューションを提供するMMPと常に一歩先を行くMMPと協力することが重要です。このイノベーションは、大規模な研究開発チームと堅牢でアジャイルな製品ロードマップによって推進されています。
ATTとiOS14以降での変化にMMPがどのように反応したかを確認して、判断材料となるようなテストを実施してみてください。
ユーザーレベルのデータへのアクセスが厳しくなる中で、どのような新製品や新機能を展開したのでしょうか。自信を持ってパフォーマンスを計測し続けたいというニーズに応えるため、どれくらい速いスピードでイノベーションを起こしたのでしょうか。
5.あなたのMMPパートナーは顧客を第一に考えていますか?
どのMMPも顧客への献身的な取り組みを約束できますが、その主張は行動によって裏付けられる必要があります。
そのためには、顧客のプライバシーとセキュリティを守ることへの徹底的な取り組みが欠かせません。そして、製品の作り方や伝え方には、その取り組みがどのくらい徹底されているかが反映されます。
MMPが真に顧客中心であることを示すその他の指標には、次のものが挙げられます。
- 十分なリソースを備えた大規模なカスタマーサクセスチーム
- 顧客を継続的に教育するための、包括的で最新のナレッジベース
- さまざまなタイムゾーンや文化にまたがる地域固有の課題をサポートする世界各国のオフィス
- 完全なアクセシビリティと年中無休のサポート
- 顧客からのフィードバックを継続的に取り入れる革新的な製品ロードマップ
- ニッチな市場からの信頼できる証言と成功事例
顧客の成功をどのように優先しているかを判断する最善の方法は、営業担当者に直接話しかける、Webサイトをくまなく調べる、ヘルプデスクの記事を読む、オンラインでレビューを読むことです。
プライバシー、安定性、顧客第一の考え方は交渉の余地がないことを覚えておいてください
考慮すべきリスク要因が非常に多いため、適切なMMPを選択することは困難に思えるかもしれません。
しかし、適切な問いを持つことで、セキュリティ、プライバシー、安定性に関して、候補となるMMPの立ち位置が見えてくるはずです。そのためには、クラウドセキュリティ機能、サーバーの稼働時間、顧客の成功事例を深く掘り下げる必要があるかもしれませんが、まずは時間をかけてそのことを正しく理解する価値があります。
あなたのプライバシー、そしてあなたの顧客のプライバシーは、決してリスクに晒されるべきではありません!