スマートバナー:ウェブとアプリをスマートにつなぐ方法
デジタル環境は年々複雑になってきており、端末の数から、チャネル、そしてタッチポイントまで、すべて多様化しました。ユーザーはチャネル間をせわしなく横断するため、消費者行動が捉えづらくなっています。このような状況下で、アプリマーケターはどのようにして良質なユーザー経験を提供し続け、ロイヤルティを高めるべきでしょうか?
ユーザーの多くは問題解決する方法や商品・サービスを見つけるためにまずはウェブで検索する習慣があります。ショッピングの場合だと、63%がウェブから検索がスタートしており、そして商品購入(コンバージョン)の70%がアプリから発生しています。
リサーチや検索がウェブではじまり、購入がアプリで終わるのであれば、この流れをつながないわけにはいきません。
AppsFlyerのスマートバナーは、ウェブとアプリのルートをつなげる有力なソリューションです。
スマートバナーについて
スマートバナーは、ウェブからアプリへの一連の流れをスムーズにつないでくれます。
ユーザーからするとモバイルサイトに表示されているプロモーション、商品、CTAボタンを含むバナーにしか過ぎないかもしれませんが、このバナーがアプリをインストールさせるきっかけを生み出します。
ユーザーがバナーをクリックするとすぐにアプリが開き、先ほどまでモバイルサイトで検索していた内容をアプリ上で継続できます。アプリがインストールされていない場合は、App StoreまたはGoogle Playへと誘導し、アプリインストール後に該当のアプリ画面へとユーザーを連れ戻してあげます。この流れを「ディファ―ドディープリンク」と呼びます。
ディープリンクの技術のおかげで、インストール後にアプリを起動するとバナーで表示していたコンテンツのページへと自動的にユーザーを誘導することが可能です。
スマートバナーのメリット
スマートバナーがいかにマーケターとユーザーの双方にとって有益なものか説明していきましょう。
ウェブをスタートポイントに
ウェブは特に検索目的においてカスタマージャーニーの入り口としていまもなお支持されている場です。購入を決める前にブランドや商品のことについてもっとよく知るために使われており、事実、81%の消費者は商品の購入を決める前にウェブを使ってリサーチすることがわかっています。
ウェブはアプリをインストール・商品を購入する前に手早くブランドについて調べることができます。
AppsFlyerの調査では、アプリがインストールされる前にウェブにタッチポイントがあったケースは10件に1件と、その数は2020年に倍増したことがわかりました。
ポイント:売上アップを図るには、リサーチ段階にいるユーザーをとらえて、いかにスムーズに自社アプリへ誘導するかが重要です。
アプリ内の機能を活用
ウェブをスタート地点にしているユーザーが大半であるにもかかわらず、58%のミレニアル世代が最後の購入をアプリ上で行うことを好むことが調査でわかっています。
ウェブはカスタマージャーニーにおいて欠かせない過程ではありますが、ユーザーをアプリに誘導することを最終目標に掲げることが大切です。
なぜかと言うと、アプリはモバイル環境に特化しているため、ウェブよりもすばやく最高のユーザー体験を提供できます。ウェブとは違い、アプリ内メッセージやプッシュ通知などでより効率的にユーザーとコミュニケーションを図り、ロイヤルティを高めることができます。
ユーザー獲得費用を削減
アプリユーザーを獲得することは年々難しくなってきており、また高額になってきています。
2020年はユーザー獲得費用は30%も上昇しました。
コロナで異例の年となったことが関係しているかもしれませんが、通常の年でもウェブからユーザーを獲得するほうが断然コストを安く抑えられます。また、ウェブの場合は自然検索(オーガニック検索)でたどり着くユーザー数も多いため、ユーザー獲得費用を抑えることができます。
ここでクライアントの例を見てみましょう。北米の大手スーパーは、スマートバナーを使い始めて1か月で約190,000件ものインストール数を獲得し、300万ドルの売り上げを達成することに成功しました。
人気NO.1商品をスマートバナーに載せてモバイルサイトに掲載したところ、アプリのインストールと売上に大きく貢献したのです。
これはすでに利用者が多い大型店の成功例ですが、小規模なサイトの例も見てましょう。
イタリアの写真アプリ「Photosi」の場合、スマートバナーを導入してからアプリインストールが100%上昇しました。
「スマートバナーを使ってからアプリのインストール数が2倍に増えました。ウェブトラフィックを活用しただけなので、実質コストはかかっていません。」と、PhotosiのUAマネージャーはコメントを寄せてくれています。
スマートバナーは企業規模の大小にかかわらず、プラスの効果をもたらします
ポストiOS 14時代でも広告の効果計測
昨年AppleがiOS 14とSKAdNetworkを発表して以来、広告主に提供されるデータの質と量が大幅に低下したため、マーケターは代わりのソリューションを模索せざるを得なくなりました。
スマートバナーはIDFAを取得する必要もなく、キャンペーンの成果を計測できるうえ、自社が所有しているデータを活用してウェブとアプリ間の流れを連携することができるため、iOS 14以降の環境においてはまさに有用なソリューションと言えます(※Appleのプライバシーポリシーを満たしている)。スマートバナーはFacebook広告やGoogle広告のような人気の広告プラットフォームで発生したユーザーの流れを計測する際にも使えます。
つまり、カスタマージャーニー全般を計測することができます。
ウェブとアプリをつなげることがプライバシー重視の時代において必須の戦略です。スマートバナーはそのような戦略を実現するもっとも簡単で効果的な方法です。
スマートバナーを使う準備を
次は、スマートバナーが “スマート” である理由を説明します。
使いやすいインターフェースでバナーの作成が簡単
スマートバナーの作成はとても簡単ですぐに使い始められます。
AppsFlyerのスマートバナー画面からものの数分でバナーを作成できるうえ、作業にかかる工数もほとんどなく、完全無料でご利用いただけます。
バナーを作成して広告素材(クリエイティブ/コピー)を追加すれば完了、すぐに使い始められます。バナーを表示する地域、位置、曜日や時間帯、ページを指定したり、多言語でも表示することができます(すでに生成している多言語URLパラメータを使用)。
例)新作のスニーカーが10%OFFになるバナーを「スニーカー」という文字が含まれているページごとに表示させ、スニーカーに関心を示しているユーザーに対して割引情報を提示することができます。ユーザーがバナーをクリックすると、アプリ内の該当ページへと移動し、先ほどの10%OFFの割引が自動的に適用されます。このようにスマートバナーはウェブからアプリへのスムーズなカスタマージャーニーを作ります。
OneLinkディープリンクの技術を活用
いまはモバイルチャネルやデバイスが多様化したことで、ユーザー体験が損なわれることが多くなりました。
けれど最近のユーザーは、ユーザー体験に対する期待値がとても高く、少しでも非があればすぐに利用をやめてしまいます。
スマートバナーは、OneLinkディープリンクの技術を活用してシームレスな流れを作ります。流入元に関係なく、アプリの該当ページまたはコンテンツへとユーザーを誘導し、アプリをインストールする必要がある場合は、ディファードディープリンクが必要となります。
OneLinkはシームレスなユーザーエクスペリエンスを提供するサポートをしながら、キャンペーンのパフォーマンスを改善する効果もあります。
スマートバナーはディープリンクの技術を使っているため、UTMパラメータを加えることで、どのリンクがどのキャンペーンにつながっているのか把握し、キャンペーンごとの成果を分析できます。リンクを活用することによって、キャンペーンのパフォーマンスを計測でき、どのタイミングで投資額を増やしたり最適化するかを明確にできます。
まとめ
競争がよりいっそう激化したモバイル環境において、ユーザーロイヤルティを向上することがいままで以上に求められていますが、それを実現することは非常に難しくなっています。ユーザーの満足度とロイヤルティを同時に確保するためには、どんな手段もツールも駆使しなければなりません。
それを成し遂げる方法のひとつは、ウェブとアプリ間のユーザーエクスペリエンスを最高のクオリティに仕上げることです。モバイルサイトからアプリまでの流れを途切れなくスムーズに作り上げることが今いちばん求められています。
プライバシー重視の時代において、スマートバナーはこうした目標を実現するための有力なツールです。ぜひご利用ください。